千枚漬漬け込み特別公開がメディアで紹介されました

毎年この時期に行わせていただく、千枚漬の伝統的な漬け込み公開。
本年は立冬当日の11月8日に、報道各社に公開されました。冬の風物詩として多くのメディアから取材を受けました。
当日の様子を写真でご紹介します。

冬の風物詩・千枚漬漬け込み 特別公開

千枚漬づくりの工程①「皮むき」

千枚漬の原料は「聖護院かぶら」。約2㎏ほどもある大きなかぶらです。持つとずっしりと重く、皮はすべすべと滑らかです。
今年も大きくて質の良いかぶらが契約農家さんから届きました。当日は滋賀県産のかぶらを使用しました。

千枚漬の最初の工程は「皮むき」。

表皮の下には網目状に「しょうじ」と呼ばれる繊維の固い部分があり、これが残ると口当たりが悪くなります。そのため、同じところを数回削るように皮を分厚く剝いていきます。

千枚漬づくりの工程② 「かんながけ」

皮むきされた聖護院かぶらを薄切りにする工程です。大きなかんなを使い、職人がリズムよくかぶらをスライスします。
研ぎ澄まされた刃に聖護院かぶらが当たると、シュッ、シュッと軽快な音が聞こえます。かぶら1枚の厚さは2.6㎜。刃の角度と職人の力加減だけで厚みが決まります。均等にスライスできるようになるまでには、失敗を繰り返しながら何年も修行を重ねます。

千枚漬づくりの工程③ 「のばし」

スライスしたかぶらをさっと広げる「のばし」の工程。

ここで一定の間隔に広げていないと、漬け込みの段階で味が均一になりません。
また、のばすと同時に職人は質の悪いかぶらがないか、傷がついたり「す」の入ったものがないか、見極めて選別します。

千枚漬づくりの工程④ 「下漬」

「のばし」で広げたかぶらを樽の中に重ねて、塩だけで漬け込む「下漬」の工程。

ひと樽に、かぶら約80個、枚数にすると約2,000枚。このように、1,000枚以上のたくさんのかぶらを樽に敷き詰めたことが、「千枚漬」の名前の由来といわれています。

下漬の工程では、かぶらを一段重ねるごとに塩をかけます。ひと樽に重ねるかぶらの段数は31段と決まっていて、上段ほど多く塩を使います。重石をかけると水分と一緒にかぶらのアクも出てくれます。
この状態で3日間熟成させ、かぶら本来の旨みを引き出します。

 

千枚漬の工程⑤ 「本漬」

3日間熟成させ、約半分ほどの“かさ(体積)”になったかぶらの樽をひっくり返して、昆布と秘伝の調味液をかけながら漬け替える「本漬」の工程。

ここではかぶらの間に一段一段昆布を敷いては、調味液を回しかけます。昆布は北海道利尻・礼文・函館などから仕入れたものを、2年間熟成させてから使います。秘伝の調味液にはアミノ酸等の強い旨味を出す調味料は使用せずに、昆布だしを濃い目にとり、みりん・酢・砂糖などと調合します。そのため、大安の千枚漬は真っ白ではなく、少し茶色がかった色をしています。

本漬を終えた樽はさらに2日間熟成した後、袋詰めされ、店頭や通販にて皆さまのお手元に届けられます。

※今回紹介したのは、伝統的な道具を用いた漬け込みの様子です。現在は皮むきからのばしまでの工程は機械化していますが、下漬・本漬の工程は今回ご紹介したままに、昔ながらの手作業で行っています。

<伝統的な漬け込みの様子をYouTubeで公開しています>

千枚漬の漬け込みの様子をご紹介いただきました

立冬当日には多くのメディアにお越しいただき、ご紹介いただきました。
写真は社長の大角が取材を受ける様子です。

記事は報道各社のwebサイトでご覧いただけます。

京都新聞 2023年11月7日
<京都市左京区で千枚漬けの漬け込み最盛期 立冬、猛暑でカブラの成長に影響>

毎日新聞 2023年11月8日
<京の冬の味覚「千枚漬け」作業が最盛期 厚さ2.6ミリの職人技>

読売新聞 2023年11月8日
<千枚漬 仕込み本格化>

産経新聞 2023年11月8日
<「やっと来た」冬の味覚の千枚漬、京都で仕込み本格化>

NHK 2023年11月8日
<立冬 京都で「千枚漬」の漬け込み作業本格化

毎日放送 2023年11月9日
<京都の冬の風物詩「千枚漬」の漬け込み作業が最盛期 来年4月ごろまでに全国に出荷へ>

朝日放送 2023年11月8日
<京都特有の底冷え前に・・・ 冬の風物詩「千枚漬」仕込みピーク 立冬の8日に漬け込み作業>

ラジオ関西 2023年11月9日
<暖かい”立冬”、冬の味覚「千枚漬」漬け込み最盛期! ほかにもSDGs、やってます…京の老舗・大安>

 

 

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