お漬物のプロ”大安スタッフが選ぶ!”本当においしいと思う大安の漬物10選

本当においしいと思っている漬物を教えてほしい

大安のみんなが「本当においしい」と思っている漬物ってなんだろう?

はじめまして、京つけもの大安EC担当のマツモトです。
普段は通販サイトの運営やSNS投稿など、直接お客さまとお会いする機会は少ないのですが、時々お電話口などで“おすすめ”を聞かれることがあります。
売れ筋のもの、その季節の限定品、使用目的に合ったもの、“今月はこれを売るぞ!”と店長が決めたもの…などなど。
例えばこの記事を書いている7月なら「今の季節ですと『浅うり』や『えだまめ』など旬の野菜のお漬物がおすすめです。大根や茄子など定番のものも人気がありますよ。お土産でしたら『味すぐき』が京都らしくて良いと思います」といった具合。染みついた台詞のようにすらすらと口から出てくる言葉を繰り返して、ふと思うことがあります。
あれ、私の好きなお漬物って何だっけ?

おすすめを聞かれたとき、自分の好みよりも先に、求められる答えを探すことの方が多いように思います。
もちろんいつもお客さまと接している販売員の方々は、対話の中でもっと最適な商品の提案をしているのだと思いますし、その中には好きな商品も、そうでない商品もあるでしょう。
でも、いざ自分が商品を選んで買う立場になったとき、売っている人の好きなものってすごく興味があります。
買うか買わないかは別として、商品への愛情を感じられると心が動く。「私この商品めっちゃ好きなんですよ!」と言われたら、もっと知りたくなってしまいます。
だから、誰かに必要とされるおすすめではなく、ただおいしいと思うお漬物を教えてほしい。
売っている人だけでなく、つくっている人、会社を支えている人、みんなの好きを知りたいし、それをお客さまに伝えたい。
みんなホントのところ、どう思ってるの?

そんな訳で、私たち大安の従業員が選んだ「本当においしいと思う」大安のお漬物10選をご紹介します。

珍しい漬物から素朴な味まで 漬物ランキング10位~8位

見た目のインパクト大!「たまねぎかつを」(10位)

第10位に選ばれたのは、たまねぎを丸ごと漬け込んだお漬物「たまねぎかつを」。
まんまるのたまねぎが鰹だしに漬かっている見た目が珍しく、入社して初めて見たとき驚いたのを覚えています。
ちなみに私はたまねぎが苦手で、この商品も恐る恐る食べてみたのですが…食べられました。鰹だしがしっかりと染み込んでいるので、辛みもそれほど感じないです。ただ臭いは少し残るので、お出かけの前は気を付けてくださいね。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・サラダ感覚でいただけます。余ったかつおのだしを、おろした山芋と混ぜるとおいしいです。
・たまねぎのシャキシャキ感とかつおだしの濃厚な味わいがとても良い!
・いい意味であまり漬物っぽくなくて、漬物に馴染みのない方でも食べやすいと思います。

素朴な味で根強い人気「白菜ぬか漬」(9位)白菜ぬか漬

第9位に選ばれたのは、昔ながらの味わいが人気の「白菜ぬか漬」。
お漬物と言われてイメージするものはみなさんそれぞれ違うと思いますが、“お漬物といえば白菜のぬか漬”という方も多いのではないでしょうか?
かく言う私もその一人です。祖母の家に遊びに行くといつも食べていた、酸っぱい白菜のぬか漬。ぬか床から取り出したばかりの白菜をていねいに洗い、切り分けて(ところどころ繋がっていたりして)、温かい緑茶と一緒にふるまってくれたその情景が、私にとっては漬物のイメージそのもの。どこかほっとする懐かしい味わいです。
大安の「白菜ぬか漬」は、昆布や唐辛子を加えたぬか床でじっくりと乳酸発酵させ、酸味と旨みをしっかりと引き出しています。
ご飯にのせて、熱いお茶と一緒に、日本酒にも合いますよ。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・細かく刻んで水を切り、おじゃこと鰹節と混ぜるとあたたかいご飯にめちゃくちゃ合い、ご飯がすすんでしまいます。
・ぬか漬の中でも一番好きな一品。酸味と白菜のシャキシャキ感がたまりません。少し醤油をおとして食すのが最高です!
・じっくり漬け込まれた独特の酸味が好みです。醤油と七味で白米には最高の組み合わせ。

さわやかな香り「ゆず酢長いも」(8位)ゆず酢長いも

第8位に選ばれたのは「ゆず酢長いも」。
サクサクとした長いもの食感に、ゆずの香りがふわりと広がる爽やかなお漬物。
独特のねばりと軽い歯ごたえが持ち味で、おつまみ感覚でパクパクと食べられます。箸休めのつもりが、気づいたら1袋なくなっていることも…。ついつい箸が進んでしまうお漬物です。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・お口の中をさっぱりとしたい時にはこれでしょ!食感も楽しんで。
・さっぱりしたゆずの風味と食感が食欲をそそります。
・歯ごたえがあり、おかずにもお酒のアテにもなります。前は切らなければならなかったですが、今は切ってあるので、そのままガラス小鉢に入れれば一品です。

定番漬物と季節限定品が人気 漬物ランキング7位~4位

じんわり旨みが染み込んだ「こぶ巻白菜」(7位)こぶ巻白菜

白菜に昆布の帯をひとつひとつ丁寧に巻いた「こぶ巻白菜」。
みずみずしくほんのり甘い白菜に、昆布の旨みが染み込んだ滋味深い味わい。
定番でシンプル、いつもの食卓にあって食べ飽きることのない。そんな名脇役のようなお漬物です。

「毎日食べられる味」というのはとても重要なポイントです。例えば和食の基本とされる「一汁三菜」に漬物は含まれますが、「副菜」にはカウントされません。これは主食と漬物はあって当たり前、毎回食べるものと考えられているからでしょう。
大安の漬物づくりでは、野菜の味をもっとも大切にして、素材の味を最大限に引き出すことにこだわっています。強い旨味をつける調味料を使っていないので、口に入れた瞬間の印象はそれほど強くないかもしれません。でも、毎日食べても食べ飽きない、いつ食べてもおいしい。そんな日々の食卓に寄り添う存在でありたいと思っています。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・安定のおいしさ!白菜の漬物は味がしみしみになるところがおいしい
・定番すぎて説明がいらないくらいです。あっさりしていて飽きのこないおいしさです。
・昆布のだしの味がよく出ていて、昆布のねっとりした旨みが白菜によくからんでいておいしいです。絶対しぼらないです。

大根の漬物が同率5位!「半割大根」&「田舎沢庵」(5位)半割大根田舎沢庵

大安を代表する大根のお漬物2種が5位にランクインしました。
昆布をきかせて漬け込んだ「半割大根」と、昔懐かしい味の「田舎沢庵」。
お土産にもご自宅用にも高い人気を誇る2商品。それぞれ違った味わいが楽しめますので、食べ比べてみるものおすすめです。

半割大根は定番中の定番で、あっさりとした大根に昆布の旨みが染み込んでいます。切り方を変えることで違った食感を楽しむこともできます。

田舎沢庵は、その名の通り素朴な味わいの沢庵で、しっかりとした酸味とぬか漬ならではの風味が楽しめます。ぬかに漬けて約2週間、じっくりと乳酸発酵させて酸味と旨味を引き出します。
ちなみに「田舎沢庵」は、大安に勤めて40年数年、漬物づくりを取り仕切る工房長が1位に選んでいますよ。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
<半割大根>
・食感が“ザ・漬物”。その中に昆布の旨みあり、なんと言ってもボリュームがある。
・昆布の風味がきいていて、あっさりとしておいしい。ご飯なしでも食べられる!

●選ばれた理由―従業員からのコメント
<田舎沢庵>
・歯ごたえ良く、旨味・酸味のバランスが良くおいしい(工房長)
・いつ食べても安定感がある。自信を持って他の人にすすめられます。
・昔ながらのぬか漬の沢庵で、酸味が最高においしい。大安のぬか漬は大根だけでなく、全部めちゃくちゃおいしい!

冬季限定の味わい「聖護院かぶら漬かつを」(4位)聖護院かぶら漬かつを

第4位は、聖護院かぶらの真ん中の柔らかい部分だけを贅沢に使った「聖護院かぶら漬かつを」。
かぶらのほのかな甘み、かつおだしの旨み、唐辛子の辛みが三位一体となって口の中に広がります。しっかり目の味付けなので、ご飯のおともにお酒のアテに、もちろんそれだけでもお箸がすすみます。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・とにかくダシがおいしいです。聖護院かぶらもとても柔らかく、肉厚で食べ応えがあり好きです。
・冬の時期にしか出会えませんが、鷹の爪のピリッとした辛さにかぶらの甘さも相まって、冬には必ず食べています。かつおがまたおいしいんですよね。
・柔らかい歯ごたえがおいしい。ピリ辛だけれど辛すぎない。

本当においしいと思う漬物トップ3は京都名産のあの漬物

これぞ“ほんまもん”「別樽仕込み千枚漬」(3位)別樽仕込み千枚漬

私たち大安が誇りに思っていること。
それは、毎年12月に、千枚漬を皇居に献上していることです。
創業者である大角安治郎は、献上するための千枚漬を自ら樽に詰め、京都・吉田神社で祈祷をしてもらってから皇居に献上したというエピソードが残っており、創業者がこの献上をとても大切に思っていたことがうかがえます。千枚漬の献上は昭和38年から現在まで、60年にわたり続いています。

この献上品と同仕込みの商品が、毎年12月だけ限定販売している「別樽仕込み千枚漬」です。
通常の「千枚漬」との違いは大きく3つ。
一つは、京都の契約農家で育てられた聖護院かぶらの中から、とくに上質なものを吟味して使っていること。
二つ目は、北海道産の天然昆布のみを使用して漬け込んでいること。
そして三つ目、もっとも大きな違いは、職人の技術。この特別な千枚漬を漬けることが許されているのは、大安の中でも選ばれた数人だけ。腕の良い熟練の職人だけが仕込むことのできる、極上の逸品なのです。
素材にこだわり、伝統の手法を守って漬け込んだ“ほんまもん”の味。年に一度だけの特別な味わいです。
このランキングは従業員だけでなく当社社長も回答しており、社長が1位に選んだのがこの商品です。選出にあたり、「天然昆布のまろやかな旨味がたまらない。“絶品”という言葉はこの商品のためにあるようなもの」というコメントを寄せています。
社長もイチオシの「別樽仕込み千枚漬」ぜひ一度ご賞味ください。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・昆布と聖護院かぶらの旨味と自然な甘みが良い。醤油を少しつけると最高。
・かぶらの上品な舌触り、昆布の旨味が格別です。大安自慢の千枚漬。
・一年頑張った、という充実感が味わえる美味しさ。昆布の旨味とかぶらの甘み、なめらかさの調和が良い。

京都三大漬物のひとつ「千枚漬」(2位)千枚漬

これは絶対に外せない、“大安といえば千枚漬”といわれる自慢の逸品が2位にランクイン。
すぐき、しば漬と並び「京都三大漬物」と称される千枚漬は、冬の京漬物の代表格。
薄切りにした聖護院かぶらの甘みと昆布の旨みを存分に楽しめる、繊細で風情のあるお漬物です。

大安の千枚漬は、聖護院かぶらと昆布、秘伝の調味液を用い、下漬・本漬の工程を経る伝統手法を守って漬け込んでいます。
2.6㎜にスライスした聖護院かぶらを樽に敷き詰め、1段ごとに塩を振りかけて3日間漬け込みます。この下漬の工程でかぶらの水分とアクを出すことにより、次の本漬の工程で味がしっかりと染み込むようになります。
3日ののち、下漬の樽をひっくり返してかぶらを取り出し、余分な水分を切ってから、今度は1段ごとに昆布を敷き詰め調味液を加えていきます。これが本漬で、2日間熟成庫で漬け込み、しっかりと昆布の旨みをかぶらに染み込ませます。
この下漬・本漬を経る昔ながらの漬け込みをしている漬物屋は、京都でも少なくなっていると聞いています。皮むきやスライスなどの工程は、現在は機械を導入していますが、この漬け替えだけは人の手でないと行うことができません。手間のかかる作業ではありますが、大安はこれからもこの伝統的な手法を守り、おいしい千枚漬をお届けできるように努めてまいります。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・大安といったら千枚漬に決まっています。昆布のねばりとかぶらの風味が上品で、どこに贈っても恥ずかしくない逸品。
・昆布を千切りにしてかぶらで巻いて食べるとおいしい
・とにかく大好きです。そのまま食べるのも良いし、ハム、チーズ、サーモンと一緒に巻けば、彩りも良くお酒のおつまみやパーティーのお皿に喜ばれます。

乳酸発酵の酸味がくせになる!「味すぐき」(1位)味すぐき

栄えある第1位に選ばれたのは「味すぐき」。
見た目が地味で映えない?その通りです。でも、一度食べたらまた食べたくなる、ファンの多いお漬物なんです。
京都・上賀茂の特産品「すぐき菜」を塩漬けし、じっくりと乳酸発酵させた京都の伝統的な漬物「すぐき漬」。
このすぐき漬を細かくきざみ、醤油などで味付けしたのが「味すぐき」です。そのままのすぐき漬に比べてマイルドで食べやすく、それでいて乳酸発酵独特の酸味も感じられる仕上がりになっています。酸っぱいお漬物がお好きな方には特におすすめです。
京都では、同じようにすぐき漬をきざんだ商品を販売している漬物屋も多く、実は以前に社内で食べ比べをしたことがあります。店名を伏せて試食し、どれが自社の商品かを当てるゲームをしたところ、なんと正答率100%!間違えたらどうしようとドキドキしながら順番に口に入れ、慣れ親しんだ味を感じた時の安心感。どれも同じ「すぐき漬をきざんで味付けした漬物」なのに、こんなに個性が出るのだと驚きました。気になった方はぜひ食べ比べてみてください。きっとお気に入りが見つかりますよ。

●選ばれた理由―従業員からのコメント
・定番中の定番ですが温かいご飯にとても合い、酒のアテにもあり、食がすすみます。
・20代の頃は何も思わなかったが、最近は特に葉っぱがおいしいと思います。
・すぐきだけでもおいしいのに、大安の出汁も加わって美味しさ更にパワーアップ!あったかご飯とのマリアージュ、お箸が止まりません。
・やみつきになる酸味。ごはん以外でも何にでも合わせやすい。

 

以上、「大安スタッフが選ぶ本当においしいと思うお漬物10選」でした!
いかがでしたでしょうか?みなさんのお好きなお漬物は入っていましたか?
私たち従業員の「このお漬物が好き」「このお漬物を食べてほしい」という思いが、少しでもお伝えできたら嬉しく思います。
そしてここに書ききれないくらいの、たくさんのお漬物を大安は作っています。
もし、みなさんの好きなお漬物が見つかったら、SNSや、お店に来てくださった時に、ぜひ教えてくださいね。

※この記事は2022年1月に実施した社内アンケートを元に構成しています。

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